
隠語とは
特定の業界とか専門家同士でしか意味が分からない言葉があります。
標準語、方言、そして3番目の言葉といってもよさそうなもの【隠語】。
子供の頃、親の田舎へいくとおばあちゃんが話をしてくれるのですが、さっぱり何を言ってるのか分からなかった記憶があります。
このおばあちゃんは日本語を話しているのか?くらい不明な方言でした。
いつも間に一人通訳してくれる親族がいました。
日本語を日本語に変換するというなんか不思議な感覚があったのを覚えています。
そんな聞き取れない意味不明な方言もたくさんあるけど、聞き取れる隠語はまたちょっと違います。
他人がその単語を聞いても気にすることもなく、聞き取れないというストレスもなく聞き流してゆきます。
隠語もたくさん種類があるので、ここではちょっと気になるところだけ取り上げてみたいと思います。
ニュースの隠語
事件が起きるとニュースになる。ニュースを聞いてるとある日気づくことになります。みだらな行為ってなんだ?いかがわしい行為ってなんだ?わいせつな行為ってなんだ?と。
なぜ表現がたくさんあるのかというところです。さらっと聞き流せばなにか法に触れる【H】なことをしたのだろうで終わるところです。
しかしその言葉の表現には隠された内容で言葉の使い分けがあったりするわけです。
【みだらな行為】・・・お互いの合意あり。性交あり。しかしどっちか未成年だったとか。
【わいせつな行為】・・・合意なし。性交なし。体に触るとか。
【いかがわしい行為】・・・性的な嫌がらせ。わいせつな行為までいかないあたり。
【暴行した】・・・強姦した。合意なし、性交あり。
【乱暴した】・・・強姦した。合意なし、性交あり。
【殴る蹴るなどの暴行した】・・・実際に殴る蹴るの暴行。
【無事保護しました】・・・心身に特に問題なく保護。
【保護しました】・・・心身にダメージあり。
【行方不明者が発見されました】・・・遺体で見つかった。
【死体】・・・身元不明のとき
【遺体】・・・身元が判明してるとき
【死ぬ】・・・動物に使用
【心不全で亡くなりました】・・・不可解な死、あまり人に知られたくない死のとき。
【重傷です】・・・大きな怪我あり。意識あり。
【重体です】・・・生命維持器官に大きな損害あり。
【死亡】・・・事件や事故で死んだとき
【頭を強く打って死亡】・・・頭の損傷が表現できない程激しい
【体を強く打って死亡】・・・体の損傷が表現できない程激しい
【死去しました】・・・老衰、天寿など。
日常生活レベルの強く打っての表現とかけ離れているところ。
足の小指をテーブルに強く打ってうずくまる。
転んでひじを強く打ってまだ痛い。
そんなレベルではないほどの差があり、いろんな人への配慮がある【強く打って】の表現だというところ。
タクシーの隠語
タクシー業界も隠語をたくさん使うところです。
無線で運転手さんがなにやら話してる内容は、乗客の情報が密かに伝えられています。
運転手さんがみんなで休憩してるときとか、飲食店にみんなで行ってるときとかは隠語で話してるのでしょうけど、
そんな場に出くわさない限りタクシーの隠語を聞くことはなかなかないかもしれません。
【オバケ】【幽霊】のとこだけ。
タクシーの運転手さんがホントに【オバケ】に会った話なんて巷に沢山ありますけど、隠語で【オバケ】があります。
長距離客のことです。
なにやらオバケに会ったなんて聞こえてくるとびっくりしますが、タクシーの運転手さんだった場合、
それは長距離のいいお客さんを乗せたよとなるわけです。
めったに出会えないというところからきた隠語です。
長距離客のことを隠語で【オバケ】【幽霊】【ロング】【マンシュウ】【あたり】といろいろ表現があるものです。
ちなみに近距離の客は【ごみ】です。
タクシーつかまえようと手を挙げてるのに無視されたなんてこともあるでしょう。
隠語あります。
【蹴飛ばし】・・・手を挙げてる客を無視して通り過ぎること。
飛行機の隠語
昔はスチュワーデスと言ってたけど、差別的用語等の観点からかスチュワーデスの言葉は使われなくなり、現在は客室乗務員とかCAとかで呼ばれてる人たちです。
さまざまなお客様がいますからそこでも隠語は飛び交っているようです。
【カラス】・・・修学旅行生たち
【サイレントサービス】・・・無視する
他いろいろあるけど、あまり客として耳にすることはなさそうだからこのへんで。
鉄道の隠語
【かぶりつき】・・・電車の一番前の車両に乗ると走る線路がよく見えるものです。そんな運転席の後ろの席から前を夢中で見てる状態のこと。
【鉄子】・・・女性の鉄道ファン。
【線路に人が立ち入りました】・・・このアナウンスは痴漢が出ましたという意味で使われます。痴漢はたいてい走って逃げる、時に線路に降りて逃げることから。だけどホントに線路に人が立ち入ってる時もあります。
【社内トラブル発生の為】・・・これも痴漢で一緒だけど線路に人が立ち入りましたの方がよく流れてる気がします。
病院の隠語
病院でも隠語や専門用語を多用しています。それは患者や家族に知られては困る会話も多いためです。
使われる隠語の由来はドイツ語やラテン語から来てることが多いようです。
日本が西洋医療を学び始めたとき、当時最も進んでいたドイツ医学を採用したりドイツの制度を参考にしたことが多かったからです。
そういうとこから医療用語はドイツ語が多いのでしょう。
アポる、ステる、なんてあります。これもドイツ語から来ています。
【アポる】・・・脳卒中で死ぬ
【ステる】・・・死ぬ
深夜にアポった、あの患者がステった、聞きたくない隠語ではありますが。
【スぺ患】・・・タレントや政治家などの患者、スペシャルな患者のこと。他の患者やマスコミに情報が漏れないように特別な注意を払われる。
【プシコ】・・・精神患者
【メタ】・・・(ガンなどが)転移する
デパートの隠語
【食事、トイレ、休憩、万引き】この辺は店によって様々な表現があるようです。
トイレに行きます・・【突き当たり行ってきます】【点検行ってきます】【10番行ってきます】などありますがどこもそれぞれです。
店員さんの隠語より、店内に流れるアナウンスや音楽に耳を傾ける方が面白いかもしれません。
隠語というか隠音でしょうか。
従業員全員に効率よくメッセージを伝えるために特定の音楽が使われたり、特別な意味が込められたアナウンスが存在しています。
事件発生、緊急事態発生、爆弾予告きたのアナウンスなんてものまで用意されているのです。
あまり聞くことはないかもしれませんが・・。
【小田マモル様】・・・小田急デパートで呼び出しアナウンス【小田マモル様】を呼んでると事件発生。
【にしたけマモル様】・・・西部百貨店での呼び出しだと【にしたけマモル様】を呼んでると火事やら事件発生。
【赤い宝石が届きました。】・・・爆弾が仕掛けられました。こんなのもあったりします。
店内に流れる音楽から
【インディージョーンズのテーマ】・・・社長や重役がやってきた。
【ゴーストバスターズ】・・・万引き警戒
【ポニョ】・・・万引き犯をおさえた
【サザエさんのテーマ】・・・万引き常習犯が来店
【ピンクパンサー】・・・万引き常習犯が来店
【ビートルズのヘルプ】・・・レジ応援要請
アナウンスや店内に流れる音楽にも隠語が隠されているんだなというところくらいで。
番号の隠語
番号の隠語はお店ごと独自のモノも多いようです。
喫茶店でバイトをしたことがあり、その時はお客様がいるからトイレ行くときは隠語使用。
だけど、別のバイト先では常に身内しかいないのに隠語でした。
他人に聞かれるとよろしくないから隠語使うのでは?
なんて思いながらも【2番】行ってきます・・なんて言ってました。
番号から見る隠語は一般的にどんな感じなのでしょうか。
【1番】・・・食事、トイレ、昼休み
【2番】・・・トイレなど
【3番】・・・夕方休憩
【5番】・・・店は空いてるから丁寧な接客を
【7番】・・・スリ
【8番】・・・万引き警戒、銀行入金など
【9番】・・・苦情など
【10番】・・・万引き警戒
【77番】・・・雨が降ってきた
【150番】・・・商品入荷
【300番】・・・雨が降ってきた
【889番】・・・早く帰りましょう
あまり番号に隠語を振り分けられると、覚える方は大変です。
〇番行ってきます!
えっ?〇番って何だっけ?どこ行くの?
風俗の隠語
これは昔から数多くの隠語があるといわれてますけど、時代の流れで流行り廃りも多いようです。
風俗嬢の隠語で1つだけ。
【お客様、お帰りです。】・・・ふつうのお客さんでしたよという意味。
【お帰りです、お客様!】・・・本番しようとしてきた客!という意味。
まとめ
どんな業界もすべてのおいて統一されて通じるというわけではないのでしょうけど、
こういう隠語というのがあって、意志疎通を身内同士でやっているというところを知ってみると、
んんちょっと今の言葉は?なんて反応してしまうかもしれないです。
これは隠語だな、何の隠語だろうなんて考えてしまうかもしれません。
直接的な表現でなく隠語で表現するところ。
そこにはお客に失礼がないようにとか、
他人を不快にさせないようにの配慮だったりもあります。
しかし身内だけでのストレス発散なんていうところもまたあるのでしょう。


